ポルトガルでの高校生活

今回はポルトガルでの学校生活について、留学生の視点から記述しようと思います!

ポルトガルの学校制度

ポルトガルでの義務教育は6歳から18歳の12年間です。ポルトガルの公立学校は基本的に無償で、教科書等も買う必要はありません。

ポルトガルでは初等教育、中等教育、高等教育の三段階に教育制度が分かれています。

初等教育は1~9年生(6~15歳)を内包していて、日本でいうところの小学校と中学校です。

中等教育は10~12年生(15歳〜18歳)を内包していて、日本でいうところの高校です。

高等教育は大学、大学院のことを指します。義務教育ではありません。

高校生の交換留学では中等教育のEscola secundária(高校)に通うことになります。

Escola secundária 

留年が普通!?

前述の通り、中等教育では基本的に15歳〜18歳がほとんどの生徒を占めます。ただ、例外ももしばしばあります。

なぜなら、ポルトガルの学校では留年が普通によくあることだからです。

留年が普通にあること、とはどういうことか?ということを説明するために、中等教育での成績のシステムについて解説します。

ポルトガルの高校、Escola secundária では成績は主にテストの点数、授業中の態度で評価されます。

テストは各教科1学期ごとに3回ほどあります。テスト内容は筆記、記述、小論文、プレゼンテーションなど様々です。そして、そこでの点数をそのテストの重要度に応じて割り振って各教科ごとに0~20の数値で表したものが成績になります。(計算はややこしいので省略)

つまり、"成績の大部分はテストの点数で決まる"ということです。

この成績は大学進学するにあたってとても重要なものになります。ここでの成績の提出は必須で、最大の評価ポイントとなります。

本題はここからで、何が日本の学校と大きく異なるポイントかと言うと、"テストでより良い点数を取るために留年する"人がいるということです。

つまり、1年目で著しくない成績を取ってしまった場合、次の年度も同じ学年、同じテストをやり直し、テストの点数を上げて成績を上げる必要があるということです。

そのため、クラスには様々な年齢の人がいます。私のいる学年は11年生で16歳がほとんどですが、18歳や19歳の生徒もいます。

それが普通の光景だからか、年齢差を意識せずに交流することが多いのがまたおもしろい特徴だなと思います。


コース選択と時間割

ポルトガルの学校ではコース選択があります。主なコースは理系コース人文コース芸術コースです。

哲学とポルトガル語はどのコースにも必修として存在しますが、その他の科目は全く異なり、それぞれのコースの科目は6科目ほどです。

私(人文コース)のクラスの場合だと、ポルトガル語、哲学、地理、歴史、体育、ドイツ語があります。

通常月〜金の5日間に授業があり、8時始業17時または18時終業となっています。

一コマは50分なので一日に8時間授業があるという中々ハードなスケジュール…。

大学受験に備えて塾に通う人が多い日本では考えられないですね笑


クラスはコース選択ごとに別れ、3年間クラス替えはありません。

毎年クラスが変わるのが普通の日本とは違い、3年間も同じクラスメイトと過ごすので、クラス内の団結力はいい意味でも悪い意味でも強いように感じています。


学校での昼休み

ポルトガルの学校では一日に1時間、もしくは2時間昼休みが与えられます。

その間は持参した弁当を食べてもよし、学食を食べてもよし、学内自販機で買ったものを食べてもよし。そして外にご飯を食べに行ってもよし。

私の友達は外に食べに行く派なのでほぼ毎日1km先のスーパーマーケットにお昼ご飯を買いに行っています。

昼休みに学外に出られるのは自由でいいな、と思うところのひとつです。


PLNM

ポルトガルの学校には非ポルトガル語話者、つまり移民や難民、留学生向けのポルトガル語の授業があります。すごい!画期的!

その名もPortuguês Língua Não Materna 略してPLNMです。

私もPLNMの授業を週に10時間ほど受けています。(ただ私の場合は例外でクラスのみんながドイツ語を受けている時間にPLNMの授業を受けさせてもらっているだけなので、通常は週に2.3時間がスタンダードかと思います。)

PLNMのクラスには色んな国から来た生徒が集まります。私の学校にはエクアドル、チリ、アルゼンチンといったスペイン語圏の生徒から、ウクライナ、イタリア、トルコ等のヨーロッパからの生徒、更にはウズベキスタンからの生徒までいます。

ポルトガル語を学べる上に、色々な国からの生徒達と交流できる、という良いこと尽くしの授業で、数ある授業の中でも1番好きです♡


ストライキと休暇

ポルトガルの学校ではクリスマスと年末年始の休暇に加えて1.2ヶ月に1回ほど1週間の休みがあります。

そして、その休みの前後にはGreve(グレーヴ)、つまりストライキが行われることが多いです。

休み前の金曜日や休み後の月曜日はストライキで学校が封鎖され、授業がなくなることがあります。

朝学校に行ってみると門の前に人集りができてて、なんだ?と思ったらストライキだった!なんてこともしばしば。(通常学校からストライキだという説明や連絡は無いです。なぜ?笑)

休暇中には各教科から課題が出されることもあります。(主にテスト直しやプレゼンテーション資料の準備、レポート等)




今回はポルトガルの学校について、主にEscola secundariaについて書いてみました。

ポルトガルに来る前にポルトガルの学校はどういう感じなのかな?と気になってた部分や特徴的な部分を重点的にまとめたつもりなので、今後ポルトガルに留学したい、もしくはする人の助けになれたら幸いです♪

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